安全配慮義務とは?労災の民事訴訟で会社が不利になる理由|GLライフ
労災は「労災保険」で終わりじゃない?|安全配慮義務と、会社が問われる責任
こんにちは。名古屋を拠点に、法人向けの生命保険・損害保険をご提案するGLライフ株式会社です。
前回の火災保険に続き、今回は経営者を悩ませる「労務リスク」がテーマです。従業員がケガや病気をしたとき、「労災保険に入っているから大丈夫」と思っていませんか。実は、労災の本当の怖さはその先——会社が直接、損害賠償を求められ、しかも安全配慮義務をめぐって不利になりやすい、という点にあります。
労災保険と、会社への損害賠償は「別物」
まず押さえておきたいのは、政府の労災保険(労働者災害補償保険)と、会社に対する民事の損害賠償は、まったく別の制度だということです。
労災保険からは治療費や休業補償などが給付されます。しかし、慰謝料や、将来得られたはずの収入(逸失利益)の全額まではカバーされません。この「足りない部分」を、従業員やご遺族が会社に対して直接請求してくるのが、労災の民事訴訟です。金額が大きくなりやすく、経営に重くのしかかります。
安全配慮義務とは?なぜ会社側が不利になりやすいのか
労災の民事訴訟で、会社側が「負けがち」と言われるのには理由があります。カギを握るのが「安全配慮義務」です。
安全配慮義務とは、会社が従業員の生命・身体の安全に配慮する義務のこと。労働契約法第5条に定められており、人を雇っている以上、当然に負う義務とされています(詳しくは厚生労働省の解説もご参照ください)。
そして、従業員側は請求にあたって有利な法律構成を選べます。とくに「債務不履行(民法415条)」として請求した場合、実務上は会社側が「安全配慮義務を果たしていた(=落ち度がなかった)」ことを示さなければ、責任を免れにくいという構図になりやすいのです。刑事事件の「無罪」とは意味が違いますが、いわば会社が”きちんとやっていた”ことを立証する側に回りやすい。ここが、会社が不利になりやすい最大のポイントです。
さらに、裁判所は「申告がなかったから知らなかった」を簡単には認めません。過去の裁判例では、従業員から訴えがなくても、長時間労働や体調の変化を会社が積極的に把握し、手を打つことを求めています。時効も比較的長く、リスクを抱える期間が長いのも特徴です。
「体制の整備」と「経済的な備え」の両輪で
では、経営者はどう備えればよいのでしょうか。答えは大きく二つです。
一つは、安全配慮義務を果たすための体制づくり。労働時間の管理、健康管理、ハラスメント対策など、”きちんとやっている”と示せる仕組みを、日ごろから整えておくことです。
もう一つが、経済的な備えです。万一、多額の賠償を求められたときに会社を守るのが、労災の上乗せ補償(使用者賠償責任保険など)です。政府の労災保険では足りない部分を補い、いざという時の資金ショックを防ぎます。火災保険と同じで、「入っているつもり」で補償の金額や範囲が実態に合っていない、というケースも少なくありません。
私たちGLライフは、税理士法人グループの一員として、会社の状況を踏まえた損害保険をご提案できるのが強みです。労務リスクについても、必要な補償を必要なだけ——過不足のない備えを一緒に考えます。
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御社にとって本当に必要な備えは何か——保障・税務・資産運用の三つの視点から一緒に考えます。名古屋の法人向け保険 GLライフ株式会社まで、お気軽にお問い合わせください。
※ 本コラムは労務リスクに関する一般的な情報提供を目的としたもので、個別の法的判断を示すものではありません。安全配慮義務や損害賠償に関する判断は事案によって異なり、法制度も改正され得ます。具体的なご対応にあたっては、弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。